白茶の効果
白茶は800年以上前から続いている、比較的シンプルなお茶です。
採集した茶葉の製茶は以下の工程のみ。
萎凋→乾燥→(火入れ、入れるとしても温度は低め)
実質、原料そのものと萎凋だけで品質が決まってしまいます。
しかし、
・採集した茶樹の育つ環境の違い、
・芽だけを選り集めたものから葉も使用したもの
・茶葉の「発酵(お茶の場合は微生物が関わらない酵素反応)」の進み具合を始めとした製茶の過程
これら全ての影響がシンプルな製法・味わいが故に感じやすくなっています。
中でもまだ色が茶色に変色しきっていない(萎凋しきっていない)白茶については、
熟成による風味の変化も大きく、以降取り上げるような加えた食品の味わい変化にもつながります。
健康への効果は白茶が含むポリフェノール類による抗酸化、コラーゲン分解酵素の働き抑制等がありますが、この辺りは他の記事に詳細はお任せしたいと思います。
ここでは茶色に変色しきっていない白茶の、二つのブレンド効果を取り上げたいと思います。
一つ目の効果は渋みや苦味を始めとした、
酸化によって生まれた味・香り成分の感じ方の変化です。
茶葉が変色、つまり酸化や茶葉の酵素発酵が進んでいないものは、
ハーブや他のお茶とブレンドした際に特定の効果があります。
このような白茶を加える事で渋みや苦味を感じにくくなり、
醤油や油など食品の酸化した香り・味の多くを一瞬で感じにくい状態に変えます。
他の一部の植物性素材でも同様の効果があるので、
それもkotohaでは活用しています。
カップやポットにティーバッグを入れっぱなしでも渋くならないので、
そこまで煎れ方を難しく考えず、気楽に飲みやすくなっています。
二つ目の効果は、茶湯の味わいへの瑞々しさの付与です。
透明感のある、甘み、塩味、旨み以外はほとんど感じず、
原料および萎凋由来の花や果実等の鮮度の良い状態の香りを見つけやすいです。
一つ目の効果との相乗効果もあるのかもしれませんが、
ブレンド後の茶湯の味・香り、全てが澄み渡るような透明感を感じられるようになります。
白茶の種類によってこの効果の強さ、その他の風味が異なることで、
ブレンド後の味わいが変化するため使い分けています。
興味を持った方がいらっしゃいましたら、
弊店だけでなく、ぜひ色々な白茶で試してみてください。
まさに「Don't think, feel」といった体験になると思います。