0.1gの白茶が変える味

本来、強い渋みや苦味は「食べるな!」というシグナル。

他の五味と比べて、極僅かな量でも感じてしまいます。

例えば塩味や甘味と比べ約1000分の1でも感じ取れるほど。

強い渋みや苦味の成分を含むものに人体へ強い作用を示すも多いのは事実で、

その中で人によい作用を示すものは生活に取りれられてきました。

良薬口に苦しと言うように薬に多く、

量の多寡で毒にも薬にもなる植物が主体です。

 

お茶やワインに含まれるタンニン等ポリフェノール類は、

程よく酸化が進む、または分子同士が重合すると渋みや苦味が弱くなります。

ワインの樽熟成はこれが一つの目的です。

一方で分子が重合せずに酸化が進みすぎると舌に粗い渋みや苦味を感じやすくなります。

渋みを感じる紅茶等はこのポリフェノール類の量と状態によるものです。

そこで酸化する前の状態に戻す事が出来れば渋みの感じ方は変わります。

特に塩味や甘味より低い濃度で感じているものなので、

酸化を戻すものの量も少量で効果が得られます。

白茶が変える味というのはこの渋みや苦味です。

寒暖差があり、野生に近い厳しい環境で育った茶樹から製茶された、

萎凋の少ない一番茶は特に抗酸化力が強く、

たった0.1g入っただけでも風味が変わります。

たかが0.1g、されど0.1gなのが白茶です。 

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